仮想通貨を始める際に必ず出てくる言葉として「取引所」と「販売所」があります。どちらも仮想通貨を購入できる場所ですが、仕組みやメリット・デメリットが異なります。本記事では、初心者でも迷わないように、具体例や図解を交えながら違いを丁寧に解説します。


1. 取引所とは?

1-1. 定義

取引所とは、ユーザー同士が仮想通貨を売買する場です。取引所はあくまで「仲介者」として機能し、ユーザー同士の注文をマッチングします。

1-2. 特徴

  • 価格が市場原理で決まる
    売りたい人と買いたい人の注文が一致した価格で取引が成立します。
  • 手数料は安め
    仲介手数料(取引手数料)のみで、スプレッドは小さい傾向。
  • 板情報が見える
    どれくらいの価格で売買注文が出ているか「板」を確認できる。

1-3. メリット・デメリット

メリット

  • 手数料が比較的安い
  • 売買価格が市場に近く有利な場合がある

デメリット

  • 注文が成立しない場合がある(買いたい量と価格が一致しないと取引不可)
  • 初心者には板情報や操作がやや難しい場合がある

2. 販売所とは?

2-1. 定義

販売所とは、取引所が直接ユーザーに仮想通貨を売買する場所です。ユーザーは販売所に対して「買いたい・売りたい」と申し込むだけで、即座に取引が成立します。

2-2. 特徴

  • 価格は販売所が提示
    スプレッド(売値と買値の差)があり、これが実質の手数料になります。
  • 取引が簡単
    ワンクリックで購入・売却可能、初心者でも迷わない。

2-3. メリット・デメリット

メリット

  • 注文がすぐ成立する
  • 操作が簡単で初心者向き

デメリット

  • スプレッド分だけ価格が不利になることがある
  • 長期的に大量取引するとコストが高くなりやすい

3. 取引所と販売所の違いまとめ

項目取引所販売所
取引相手他のユーザー取引所(運営会社)
価格決定市場の需給で変動販売所が提示する価格
手数料安い(取引手数料のみ)スプレッドに含まれる(やや高め)
注文の成立注文が一致しないと未成立即成立
初心者向きやや難しい非常に簡単

4. どちらを使うべき?

  • 少額購入や初心者
    → 販売所で手軽に始めるのが安心
  • 長期・大口取引やコストを抑えたい
    → 取引所を使って板情報を見ながら取引する方が有利

補足:国内取引所の多くは、同じプラットフォーム内で「取引所」と「販売所」を両方提供しています。用途に応じて使い分けることが重要です。


5. まとめ

  • 取引所はユーザー同士の売買で価格が決まる場、手数料は安いがやや難しい
  • 販売所は運営会社から直接購入する場、操作は簡単だがスプレッドがかかる
  • 初心者はまず販売所で少額から始め、慣れてきたら取引所で効率的に取引するのがおすすめ

仮想通貨を安全かつ効率的に運用するためには、取引所と販売所の違いを理解し、用途に応じて使い分けることが重要です。