こんにちは🌟
占星術入門ブログも第10回になりました。
ここまでで、ホロスコープの基本(星座・天体・ハウス・アスペクト・アングル・パターン)や統合的な読み方を学びました。
今回は、「時間の流れ」を読む占星術、すなわち トランジット(Transit)とプログレス(Progression) を詳しく解説します。
出生チャートは静止画のようなものですが、トランジットやプログレスを用いることで、人生の変化や流れを動的に把握できるようになります。
目次
1. トランジットとは? ― 今、何が起きやすいかを読む
1-1. トランジットの定義
トランジットとは、現在の天体の位置が出生チャート上の天体やハウスに作用する現象です。
つまり、「今、どんなテーマや出来事が現れやすいか」を読み解く手法です。
1-2. トランジットの特徴
- 短期~中期の期間で影響が変化(数日~数年)
- 天体同士のアスペクトとして現れる
- 現実的な出来事や社会的状況にリンクすることが多い
- 個人差があるため、出生チャートとの相互作用が重要
1-3. トランジットでわかること
- 現在の課題や試練がどの領域で起こりやすいか
- チャンスや良いタイミングがいつ訪れるか
- 感情や行動に変化が現れやすい期間
- 社会的評価や人間関係の変化が起きやすいタイミング
1-4. トランジットの例
- トランジット土星が出生太陽にスクエア
→ 仕事や学業で責任やプレッシャーが増す時期 - トランジット木星が出生金星にトライン
→ 恋愛や金銭面でチャンス到来
2. プログレスとは? ― 内面の変化を読む
2-1. プログレスの定義
プログレス(Progression)は、出生チャートの天体を象徴的に進めたものです。
最も一般的なのが セカンダリープログレス(Secondary Progression、1日=1年) です。
- 出生日翌日から1日進むごとに1年に換算
- 例:出生後30日目の太陽 → 30歳時点の心理や成長に反映
2-2. プログレスの特徴
- 内面的・心理的な変化や成長を示す
- 長期的テーマや人格形成に影響
- 外的出来事より「心の中の変化」を重視
2-3. プログレスの例
- 進行太陽が出生MCに合
→ 社会的役割やキャリア意識が高まる - 進行月が出生金星とトライン
→ 愛情や自己表現に安定感が出て、対人関係が円滑になる
3. トランジットとプログレスの違い
項目 | トランジット | プログレス |
---|---|---|
対象 | 現実の出来事・課題 | 内面の成長・心理変化 |
期間 | 数日~数年 | 数年~数十年 |
読み方 | 外的影響を見る | 内面的な変化を読む |
例 | 土星スクエア太陽 → 試練 | 太陽進行MC合 → 社会的自覚の成長 |
ポイント
- トランジットは「現実の流れ」を示す
- プログレスは「内面の成長」を示す
- 両方を組み合わせると「課題と成長のセット」が見えてくる
4. トランジットとプログレスの出し方
4-1. トランジットの出し方
- 出生情報を用意(生年月日・出生時間・出生地)
- ホロスコープ作成ソフト・アプリで出生チャートを作成
- 現在の天体位置を計算(例:Astro.comやAstroSeekなど)
- 出生チャートの天体とのアスペクトを確認
- コンジャンクション(0°)
- トライン(120°)
- スクエア(90°)
- オポジション(180°)
- セクスタイル(60°)
- ハウスにトランジット天体が入っているかも確認
→ どの人生領域に影響が出やすいかを知る
4-2. プログレスの出し方(セカンダリープログレス)
- 出生情報を準備
- 出生後の各日付を「1日=1年」と換算
- 例:出生後100日目の太陽 → 100歳相当だが、30歳時点での心理状態を表す場合もある
- プログレスチャートを作成(多くの占星術ソフトで自動計算可)
- プログレス天体が出生天体とどのようなアスペクトを作っているかを確認
- トランジットとの組み合わせで、内面と外面の変化を総合的に読む
5. 実践例:トランジットとプログレスを組み合わせて読む
5-1. 仮想チャート
- 出生:1990年6月15日 14:00 東京
- 太陽:双子座 9H
- 月:乙女座 2H
- 土星:山羊座 11H
- 金星:蟹座 4H
5-2. トランジットの例
- トランジット土星が出生太陽にスクエア
→ 仕事・学業の責任が増加、プレッシャーが強まる - トランジット木星が出生金星にトライン
→ 恋愛や金銭面でチャンス到来
5-3. プログレスの例
- 進行太陽が出生MCに合
→ キャリア意識や社会的目標が明確化 - 進行月が出生ASCにトライン
→ 内面的な自信や安定感が高まる
5-4. 組み合わせて読む
- トランジットの試練(土星スクエア太陽)に向き合う中で、プログレスの成長(太陽進行MC合)が促される
- 「外的課題を通じて内面的に成長する」というテーマが浮かぶ
- 課題・チャンス・成長を立体的に把握可能
6. トランジット・プログレスを読む際のポイント
- アスペクトの種類で影響を判断
- ハードアスペクト(スクエア、オポジション) → 課題・葛藤
- ソフトアスペクト(トライン、セクスタイル) → チャンス・成長
- ハウスで影響領域を確認
- 1H:自己表現、健康
- 7H:人間関係、パートナー
- 10H:キャリア、社会的評価
- 内面と外面のバランスを意識
- トランジット:現実世界での影響
- プログレス:心理的・内面的な変化
- 複数天体の同時影響
- 複数のトランジットやプログレスが重なると、テーマが強調される
- 重要な課題やチャンスを見極める
7. 書き手の感想
トランジットとプログレスを学ぶと、占星術は単なる性格診断ではなく、人生の流れやタイミングを読むツールだと実感します。
- トランジット:今の現実や課題、チャンス
- プログレス:内面の成長や心理変化
両方を組み合わせることで、未来の予測だけでなく、自己理解や意思決定にも活かせます。
過去のトランジットとプログレスを振り返ると、人生の重要な出来事や学びが象徴的に読み取れることも多いです。
8. 実践課題
- 自分の出生チャートを作成
- トランジット天体とアスペクトを確認し、影響をノートに書き出す
- プログレス天体の位置とアスペクトを確認
- トランジットとプログレスの組み合わせで、課題・チャンス・成長を文章化
- 友人や家族のチャートでも練習し、比較してパターンを理解する
⚠️ 免責事項
- 本記事は西洋占星術の解説であり、科学的根拠を保証するものではありません
- 内容は自己理解や人生のヒントとしてご活用ください
- 占断結果に基づく行動や意思決定については、一切の責任を負いかねます